あれこれミニストーリー

いままでホームページでご紹介できなかった、こんな展示や製品のあんな話などについて、スタッフがお伝えする『あれこれミニストーリー』 お気軽にご覧ください。

「1号機ものがたり」の1号機じゃない製品?

ヒストリーゾーンの「1号機ものがたり」という部屋には、日本初、世界初の東芝製品を展示しています。分かりやすく時系列でお伝えするために1号機ではない製品も展示しているんです。写真の3つの製品がその代表的なもので、何と呼ばれているかご存知でしょうか?
そうです、『三種の神器』と呼ばれた家電です。

三種の神器
手回し脱水とタイムスイッチ

「洗濯機、冷蔵庫、白黒テレビ、こちらは三種の神器と呼ばれ、当時のあこがれの家電でした。」とご紹介すると、小学生たちは、授業で聞いたことがあるので「へぇ、これがそうなんだぁ」と珍しそうな感じですが、年配の方の中には、「子どものころ手回し脱水は自分の役割で、1枚ずつ挟んで絞るのが大変だったよ。」と懐かしむ方もいらっしゃいます。

手回し脱水とタイムスイッチ

昭和32年に発売したこの洗濯機には、日本初の機能があります。写真の丸いところについているタイムスイッチです。つまみを回して5分、10分と時間を設定することができました。今では当たり前の機能ですが、洗濯しながら他の家事ができるようになったのです。
展示にはありませんが上蓋がついていて、手回し脱水するときに、洗濯物受けとして使用することができました。取扱説明書VQ-3表紙の洗濯機の右側についているのが、上蓋をひっくり返して設置している様子です。

当時の取扱説明書には、洗い方や絞り方などが図入りで丁寧に説明されていました。先ほどのタイムスイッチのところは、「今、10の数字を赤い目印に合わせますと、洗濯機が働きだすと同時にツマミがだんだんOFFの方へ動いて行って、10分たつと、OFFのところにきて、ひとりでに電気が切れます。」とあります。「ひとりでに電気が切れます」という表現が面白いですね。

  • 洗濯機VQ-3取扱説明書の表紙

    洗濯機VQ-3取扱説明書の表紙

  • 洗濯機VQ-3取扱説明書の内容

    洗濯機VQ-3取扱説明書の内容

一方、可愛らしいフォルムの冷蔵庫には、この頃からドアに飲み物などを入れられるドアポケットつきがでてきました。今と比べて、かなりシンプルです。

冷蔵庫

昭和33年頃のカタログをご覧いただくと分かるように、ドアポケットがついているタイプとついていないタイプを販売していました。

  • GR-630冷蔵庫カタログ
  • GR-820含む冷蔵庫カタログ

また、カタログにはこんな記載もあります。「冷却能力がすぐれているため、消費電力にムダがなく電気代は氷代の1/10以下ですみます。」と氷で冷やす氷冷蔵庫の氷代と比べているところに時代を感じます。

これら「三種の神器」を一般家庭に普及するために力となったのは、月賦販売制度です。今は分割払いと言いますね。東芝は昭和10年頃から月賦販売をはじめ、31年頃には全国に月賦販売部門をつくり、力をいれました。昭和34年のテレビのカタログには、「現金定価」と「定価」の二つの金額を載せています。「定価」が月賦販売価格のことで、現金定価より少し高めになりますが、憧れの家電を手に入れられると利用者が増え、電気製品の普及に貢献しました。

1959年(昭和34年)セールスマンカタログ

当館の「1号機ものがたり」にいらしたら、1号機だけでなく「三種の神器」もぜひご覧ください。そして、みなさんにとっての「三種の神器」とは、なんだろう・・・と考えてみてはいかがでしょうか?(スタッフA)

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