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世界初のNAND型フラッシュメモリー

国産初の世界標準メモリとして採用。
独自の技術で大容量化を実現し、「市村産業賞本賞」を受賞する。

世界初のNAND型フラッシュメモリー

デジタル情報の記憶デバイスには、(1)高速読み書き、(2)不揮発性、(3)低消費電力、(4)低コストなどが求められ、従来はハードディスク(HD)、フロッピーディスク(FD)などの磁気メモリーが使われていた。一方、高速処理性能に優れ、パソコンなどのメインメモリーに使われているDRAMは、電源を切ると記憶が消える(揮発性)ため、外部記憶デバイスには適さず、また、従来の不揮発性メモリーでは、低価格化と大容量化が不十分であった。

当社は、1984(昭和59)年に従来の不揮発性メモリーを超える大容量と低価格を実現させるNAND型フラッシュメモリーを発明し、これにHDと互換性のあるデータ入出力方式(シリアルインタフェース方式)を備えて、ファイル応用に最適な半導体メモリーとして、世界に先駆けて実用化した。NAND型フラッシュメモリーは、当社が1989(平成元)年にISSCCで発表以来、ファイルストレージに独自の応用分野の開拓を行うとともに、国産で初めての世界標準メモリーとしてデファクトスタンダード化に成功した。このNAND型フラッシュメモリーは、デジタルスチルカメラ、シリコンオーディオプレーヤー用メモリーとして応用されるなど、デジタル家電の基幹部品として国内産業の喚起に大きく貢献したとして、2000(平成12)年4月、当社としては28年ぶりに財団法人新技術開発財団から市村産業賞本賞を受賞した。

1991(平成3)年には、従来のメモリープロトコルと全く違うシステムとして仕様を発表するとともに、米国IBM社とハードディスク置き換えのソリッドステートディスク開発のための戦略的提携を行い、16Mビット商品開発に着手した。翌1992(平成4)年に16MビットNAND型フラッシュメモリーの製品化を発表し、岩手東芝エレクトロニクス株式会社での量産化と市場開拓を同時進行させ、本格的に新規ビジネスを開始した。

1995(平成7)年になると難航していた技術開発と量産化の諸問題が解決され、32Mビット製品もラインアップ化し、韓国の三星電子株式会社との共同開発も始まった。1996(平成8)年には16Mビットと32Mビット製品を小型カードに搭載してスマートメディア™と命名し、小形フラッシュカードとして提案した。この年は、富士フイルム(株)、オリンパス光学工業(株)、(株)セガ・エンタープライゼスなどとフォーラムを設立してデジタルカメラ産業の立ち上げを行い、スマートメディア™応用の電子カメラと米国サンディスク社提案のコンパクトフラッシュ応用のデジタルカメラが激しい市場競争を展開することになった。NAND型フラッシュメモリーの開発も軌道に乗って、年ごとに2倍の大容量化を実現できる技術が確立し、シリコンオーディオ市場が動き出した。

こうして当社が提案したNAND型フラッシュメモリーは、国産初の世界標準メモリーとして規格化され、独自の技術で大容量化を実現、市場創出を行い、高収益事業となった。

NAND型フラッシュメモリー拡大図
NAND型フラッシュメモリー拡大図

当時の量産工場(現在の岩手東芝エレクトロニクス(株))
当時の量産工場(現在の岩手東芝エレクトロニクス(株))

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