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SDHCメモリカード「FlashAir」

無線LAN通信機能を搭載した

当社が世界で初めて商品化した、無線LAN通信機能を搭載したSDHCメモリカード「FlashAir」。2012年3月の発売以来、次々にラインアップを拡充しています。今回は、FlashAirの技術や便利な使い方を半導体研究開発センター先端ワイヤレス・アナログ技術開発部の伊藤先生に教えてもらいました。

東芝の独自技術で小型化を実現

ニャンダロー:SDHCメモリカード「FlashAir」ってどんな製品なのかニャ? 先生教えてください。

今回の先生 半導体研究開発センター 先端ワイヤレス・アナログ技術開発部 伊藤 晋朗さん

伊藤先生:SDHCメモリカードに無線LAN対応のLSIとアンテナ、東芝独自のサーバーソフトウェアを組み込んだものがFlashAirだよ(図1)。どうして当社が世界で初めて販売できたかというと、無線通信やTCP/IP通信、サーバーソフトウェアなどに詳しい技術者が社内のあちこちにいて、その専門家たちが部門の垣根を越えて、技術を結集したからなんだ。カードの大きさは変えられないから、ソフトウェアやメモリ、コントローラーなどの大半の部品の設計を一から見直して小型化することで、アンテナを載せるスペースを確保したんだよ。これがなかなか難しかったんだけどね。

  • ※ Transmission Control Protocol/Internet Protocolの略。インターネットやイントラネットで標準的に使われるプロトコル。
図1 従来の部品をそれぞれ小型化し、アンテナを搭載!

ニャンダロー:ニャるほど〜。だから量販店などでFlashAirと似たような製品をあまり見かけないんですね。

伊藤先生:今は競合他社から同じような機能を持つ製品が販売されてきているけど、先行販売の強みを生かして国内では当社のシェアがトップなんだよ。世間にどう受け止められるか分からない新しいサービスだったから、最初は8GBのFlashAirを販売したんだ。
デジタルカメラで撮った写真を、ケーブルにつないだり、カードを取り出したりすることなく、すぐにスマホなどで友人たちとシェアしたり(約10m以内)(写真1)、デジカメで撮った鮮明な写真データをスマホからブログやFacebook、Twitterに、簡単に公開することができる点などが好評で、お客様からかなり反応があってね。それでメモリの書き込み速度と通信速度を改善した16GBと32GBのFlashAirを次々に販売したんだ。

写真1 デジカメで撮ったキレイな写真をその場でシェア!

各国の無線LANに対応し、アクセスポイントとして機能

ニャンダロー:お客様の声に応えて、次々とラインアップを増やすなんてすごいニャ〜。

伊藤先生:「でも、メモリの容量を増やすだけだから簡単でしょ?」なーんて思ってない? 実はメモリより大変なのは無線LANの規格なんだ。FlashAirは無線LAN規格IEEE802.11 b/g/n に対応しているけど、この規格は各国で法律も違うので、一製品あたりのテストにかなりの費用と手間がかかるんだ。今では、49カ国の無線LANに対応しているよ(2013年6月現在)。
海外で公衆の電波がない場所や砂漠、山頂、海上といった場所からでも、FlashAirをカメラなどの機器に差し込めば、それが無線LANのアクセスポイントとして機能するので、ネットワーク環境がなくても、スマホやタブレット、PCなどに写真を転送できる。旅先で出会った人にも簡単に自分の写真を渡せる点は便利だね。
また、どの写真を共有するかを設定できる「フォトシェア」機能も搭載済み。複数のメンバーがいても、日付指定で共有する写真を決められるので、好きな写真だけをシェアすることもできる(同時接続は最大7台まで)。
さらに、スマホにデータを転送するときは、データを取り込まないで一覧を確認できるんだ。スマホのメモリに負担がかからないので表示も速いし、そこで保存するかどうかも選択できるから、シェアもスムーズだよね。

ニャンダロー:思っていた以上に便利だニャ!

写真だけでなくOffi ce 文書もすばやく転送

伊藤先生:ほかにも、FlashAirは写真だけでなく、Offi ce 文書も保存して、ワイヤレスでPCやタブレットなどに転送できるよ。無線LANのパスワードが使えるから、セキュリティもつけられて安心。会議や講演会などで使うプレゼン資料もFlashAirに保存しておいて、その場でシェアすれば、メールの容量を気にすることもないよね。
SDHCカードに対応する機器のメモリカードスロットにFlashAirを差し込めば、データを保存するのはもちろん、それを誰かと共有できるんだ。

ソフトウェアアップデートで新機能を追加

ニャンダロー:本当にさまざまな使い方ができるんですね。

伊藤先生:最近のソフトウェアアップデートでは、インターネット同時接続機能を追加したよ。今までは写真をスマホに転送した後、スマホからアクセスポイントにつなぎ直してネットに接続していたんだ。けれど、写真の転送もアクセスポイントへの接続も同時にできるようにしたから、さらにSNSへの投稿がスムーズにできるようになった(図2)。これもお客様からの声をソフトウェアの開発に生かした成果なんだよ。

図2 お客様の声に応えた「 インターネット同時接続機能」

ニャンダロー:新機能も追加されてすごく便利ですね。これからも世の中の動きやお客様からの声を反映した新製品をどんどん出してください。楽しみにしています。

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