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調光器対応 LED電球

ニャンダロー:最近、テレビや雑誌、CMなどでもよく目にするLED電球。ニャンダローの家も年末の大掃除でLED電球「E-CORE」に交換しました。これで約10年は交換不要。でも、LEDってなんだろうニャ。

今月の先生 東芝ライテック 鎌田 征彦さん
図1:LED のしくみ

鎌田先生:LEDは発光ダイオードとも呼ばれる半導体のことだよ。白熱電球はフィラメントを熱して発光させているのに対して、LEDは、電圧をかけると、LED内で電子の流れが発生し、それらがぶつかることで光る仕組みなんだ(図1)。

ニャ:電圧?電流?電子?みんな似たような名前ですね。

先生:電圧は「電気を流そうとする力」、電流は「電圧によって押し出された電子」のことだよ。

ニャ:なるほど。LEDが光るのは電子の動きによってなんですね。

先生:そう。しかし、それをただ器具にはめこんだだけでLED電球が出来るわけではないんだ。LEDの明るさを調整する回路を持たせるなど、さまざまな工夫をして、この「E-CORE」はできあがってるんだ。

ニャ:LED照明をつくる上で特に大変なことは何ですか?

先生:日本の家庭で多く使われている電球は、E26口金というタイプなんだ。そのソケット数は約1億5千万個にも上るといわれていて、この口金に取り付けられる形にすることで、LED電球への置き換えを促進したいと考えているんだ。その内、約10%の約1,500万個が明るさを調節する調光器付きのものだといわれているけれど(東芝ライテック調べ)これまでのLED電球は、そこに対応できていなかったんだ。

ニャ:ニャンダローの家にも調光器が付いています。あれ?でも大掃除の後も調光できていますよ…。

先生:それは、2009年11月に発売した調光器対応のLED電球を買ってくれたんじゃないかな。

ニャ:調光器対応のものはこれまでのLED電球とどこが違うんですか?

図2:調光のしくみ

先生:まず、大きな特徴として位相制御波型に対応した点が挙げられるんだ。

ニャ:イソウセイギョ?

先生:難しい名前だよね。仕組みをごく簡単に説明しよう。調光器とは、調光目盛りにあわせて、電圧をON/OFFする割合を調節する装置なんだ。電圧をOFFする割合が大きくなればその分、電球に送られるエネルギーが弱くなり、電球は暗くなるんだ。先ほどのたとえで言うと、押し出す力(電圧)が弱いから、流れる量(電流)が弱くなるってことだね。調光器はこの電圧が止まる割合をコントロールすることによって、電球の明暗を調整しているんだ(図2)。

ニャ:調光器が電圧を強めたり弱めたりしているんですね。

先生:そう。そして白熱電球は、電流の量によって、電流が多ければ明るく、少なければ暗くなる。こうやって調光ができるんだ。

ニャ:LED電球ではそれができなかったんですか?

先生:そもそも調光器の多くは白熱電球用に設計されたものでLED電球には対応していないんだ。それに、一番の問題は、LED電球内の回路は、電圧の強弱にかかわらず一定の電流を流そうとする点なんだ。せっかく調光器を使って電圧を調整しても、LED電球内に入っている回路がLEDの電流が変化しないように調節してしまうんだ。これらの問題で、これまでLED電球は調光器に対応できていなかったんだよ。

ニャ:解決策は…LED電球を白熱電球と同じようにする?

先生:同じに、ではないけれど似た動きをするように、工夫をしたんだ。

ニャ:どんな工夫ですか?

先生:例えば、電圧を検知させる装置をLED電球内に付加し、それによって電流を変え、調光できるようにしたんだ。これまでは電圧が低くなっても同じ電流を流し、明るさを維持しようとしていたのを、電圧に応じて電流を増減させることで、調光器に対応できるようになったんだ。もちろん、それだけでなく、LED回路を設計し直して、これまで相性の悪かった調光器とLEDの仲を取り持つ機能も加えたよ。

ニャ:部品が追加されたなら、あたらしいLED電球はずいぶん重くなったのでは?

先生:東芝ライテックがこれまで培ってきたノウハウを生かし、軽量化を進め、調光器対応のものとそうでないものの差はわずか5グラム。手で持ってもほとんどわからない程度まで軽くすることに成功したんだ。

図3:調光器対応LED 電球の特長

ニャ:あたらしい部品を加えるだけでなく回路を新しく設計し直したことによって、この大きさと重さが実現できたんですね。

先生:快適に、そして安心して使えるよう、多くの知恵を注ぎ込んだんだ。放熱性もこだわった点だよ。まず、LED回路を小さくし、それによってフィンを深くするためのスペースを確保したんだ。どのメーカーにも負けない安全性を実現したと自負しているよ(図3)。

ニャ:照明の安全性にかける想いは誰よりも熱く、電球はどこよりも熱くならないように。すごいニャ!

先生:各社、LED電球を出しているけれど、信頼性では絶対の自信がある。これからもラインアップを充実させるべくがんばるよ。

ニャ:照明メーカーとしてのプライドを聞かせていただきました。先生、今日はありがとうございました。

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