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扇風機の最新機能

人にも地球にも配慮しながら進化しています!

今年は節電のため、扇風機を使うようにしている方も多いのではないでしょうか。今年の扇風機は、今までとは違った機能が増えているようです。新機能について東芝ホームテクノの大滝先生に伺いました。

今月の先生
東芝ホームテクノ 家電技術統括部 大滝 敏弘さん

長年の歴史を打ち破った7枚羽根のヒミツ

ニャンダロー:先生、よろしくお願いします。どんな最新機能があるのですか?

大滝先生:ニャンダロー君、こんにちは。最初に羽根のことから説明するね。1894年に東芝(当時は、芝浦製作所)が国産初の扇風機を製造したんだけど、1923年に4枚羽根を開発してからずっと東芝の扇風機は4枚羽根を採用してきたんだ。今回は、扇風機の基本から見直し、7枚羽根の扇風機をつくったんだよ。

ニャ:うわー、4枚から7枚へ?どうして7枚にしたのかニャ?

先生:7枚羽根の説明をする前に風をづくり出す仕組みをちょっと説明しよう。扇風機は、羽根が回転することで空気を前面に押し出して風を送り出している。そして、風を効率的に送り出すためには、羽根全体の表面積を大きくする必要があるんだ。

ニャ:羽根の枚数と関係があるのですか?

先生:そうなんだ。羽根の表面積を増やして、かつたくさん風を送り出すためには、羽根の枚数を増やした方がいいんだ。また、少ない枚数の羽根で風をつくると、大波が段々と来るように、風にムラができてしまう。そこで、羽根の枚数を多くして、細かい風を短い間隔で送り出して、肌に当たる風の感覚を「自然の風」に近くなるようにしたんだよ(図1)。

図1:7枚羽根と4羽根の風の伝わり方

ニャ:では、羽根を20枚位にしたり、回転を早くした方がもっと「自然の風」になるのではないですか?

先生:羽根が多ければいいというものではないんだ。羽根の枚数を増やすと羽根自体が重くなって、回転させるのに電気をたくさん使ってしまうし、羽根の形が細くなるとうまく風を作れないんだよ。風を効率良く送り出すためには、各々の羽根にもある程度の表面積が必要なんだよ。また、回転を早くするとモーターの音と羽根が風を切る音が大きくなりうるさくなってしまう。いろいろとテストをして、風の強さと広がりを「自然の風」に近くなるように絶妙なバランスを実現させたのがこの7枚羽根なんだよ。

消費電力を抑え、静かになった新モーター

ニャ:羽根を回すモーターも工夫をしているって聞いたけど、その秘密は何ですか?

先生:今までの扇風機は、「ACモーター」を使っていたけど、回転する際に熱がたくさん発生して電気を効率良く使うことができないのと、回転数を細かに調整するのが難しかったんだ。だけど「DCインバーターモーター」を使うことで、電気を効率良く、また、回転数を細かく滑らかに制御することができるようになった。おまけに、モーターの振動音を抑えることでとても静かになったんだよ。また、羽根の形状も工夫したことにより、今までの扇風機の約半分の消費電力を実現することができたんだ。

目覚めを快適にする「切/入 ツインタイマー」

ニャ:今までの扇風機にもタイマーはついていたけど、「ツインタイマー」の"ツイン"とは何ですか?

先生:「切タイマー」と「入タイマー」機能のタイマーを2つ搭載したんだ。例えば、寝る時にエアコンと扇風機を併用し、エアコンが停止してから数時間後に扇風機のスイッチが切れるように「切タイマー」を設定して就寝中の冷え過ぎを防止、そして、朝方に扇風機のスイッチが入るように「入タイマー」を設定してさわやかに目覚める、なんてことができるんだ(図2)。

図2:眠るときも目覚めるときも快適な「ツインタイマー」のオススメ使用例

人に配慮した「温度と湿度のデュアルセンサー」

ニャ:他にはどんな特長があるのですか?

先生:温度センサーに加え、扇風機に湿度センサーを搭載したんだ。

ニャ:エアコンみたいですね。

先生:そうだね。扇風機は冷たい風を送ることはできないけど、温度と湿度の変化に合わせて風量を自動調節できるようにしたんだ。

ニャ:へぇ〜!すごいニャ!

先生:「暑い」、「涼しい」などの感覚は、温度と湿度の関係で変わるものなんだよ。部屋の温度あるいは湿度が上がると風量を強め、温度あるいは湿度が下がると風量を弱めるように自動調節しているんだ(図3)。例えば、扇風機をつけっぱなしで寝てしまっても気温や湿度を感知し、最適な風量に自動的に調節してくれる、人に配慮した扇風機なんだ。

ニャ:省エネ設計で、人にも地球にも配慮した扇風機ですね。先生、今日はありがとうございました。

図3:温度と湿度の変化で風量を自動調節する「デュアルセンサー」
図4:登場した新機能を搭載した2機種(F-DKN100、F-LN10)の機能表。今回は2機種の機能を抜粋して解説しています。機種により搭載している機能が異なります。

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