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超解像技術 レゾリューションプラス

ニャンダロー:皆さん、こんにちは。今回は映像がきれいに見られる「超解像技術」を液晶テレビ<レグザ>のLSIに実装した「レゾリューションプラス」です。デジタルメディアネットワーク社の浪岡先生にお話をうかがいます。先生、よろしくお願いします。

浪岡先生:ニャンダロー君、こんにちは。薄型液晶TVの普及に伴って、TVの大画面化とフルHD化が進んでいるよね。でも、現状の地上デジタルハイビジョン(1,440×1,080画素)放送やSD画質(720×480画素)のDVDコンテンツなど、多くのコンテンツはフルHD(1,920×1,080画素)に満たない画素数しか持っていないんだ。 「超解像」というのは、そんな映像の画素情報を補って、その映像の持つオリジナルの解像度を「超える」解像度で表示するという技術なんだよ。

ニャ:技術の力でより実物に近い自然で鮮明な映像が見られるわけですよね。すごいなぁ。でも、どうやって「超える」美しさを補うんですか?

先生:映像をまず、細かい模様などの「テクスチャ部」、輪郭などの「エッジ部」、あまり模様などのない背景などの「平坦部」の3つに分けるよ(図1)。

ニャ:大変そうだニャ。どうして分ける必要があるんですか?

先生:それぞれの部分に最も適した処理をするためだよ。なかでも当社が再構成法という超解像技術を使っているのは「テクスチャ部」で、最初に「(1)オリジナルの入力映像」から、従来のアップコンバート処理で「(2)仮のフルHD高解像度映像」をつくる。これは隣り合う画素の情報をもとにすき間の画素を補間するもの。だから、あくまでも仮の高解像度映像であって、本来のフルHDの解像度をもつ映像ではないんだ。

ニャ:本来のフルHDの解像度をもつ映像にすることもできるのですか?

先生:かなり近いところまで復元することができるよ。そのために、(2)に撮像モデル関数を使って「(3)オリジナル映像と同じ解像度にまでダウンコンバートした低解像度映像」をつくるんだ。撮像モデル関数は、一般的なカメラが撮像素子の情報を映像信号に変換するのと同じ計算を再現する。つまり、(2)を実際の風景に見立てて、もう一度カメラ撮影してみるというわけだ。これで、本来フルHDレベルの解像度をもつ映像がオリジナルの入力映像の解像度になったときにどんな誤差が出るかが分かるよ。

ニャ:誤差を見てなにが分かるんですか?

先生:もし、(2)が本来の解像度をもつ映像なら、(1)と(3)は一致するはず、差があるということは、(3)の元となった(2)に間違いがあるということ。その誤差を検出して、周辺の画素の情報を参考に、差が出ないように補正する。そして本来のフルHD映像に近い「(4)超解像技術の出力映像」を生成するんだよ。(図2)

ニャ:そうか!つまりアップコンバートした映像とオリジナル映像を照らし合わせて、その差分からフルHD映像が本来持っているはずの部分を復元するんですね。

先生:そう。そして、この復元のための計算は、何度も繰り返すほど精度が向上する。LSIの能力が上がって高速演算を瞬時にできるようになったから、家庭のTVで、フルHDに満たない映像もリアルタイムに、フルHDレベルの鮮明で高精細な映像を見ることができるようになったんだよ。

ニャ:ちょっと前ならスーパーコンピューターを使ってシミュレーションするしかなかったようなことをこんなに小さなLSIがしてくれているんですね。すばらしいニャ。

先生:今は1枚の画から超解像の画づくりをしているけれど、将来的には複数枚の画を同時に処理して、さらに自然で精細な映像を見られるようにしたいと思っているよ。

ニャ:今でも十分精細できれいだと思います!それにこの超解像技術を使うことで、古い映像も高解像に見ることができるので、TVを見る楽しみがグンと増えますね。先生、今日はどうもありがとうございました。

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