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CELLプラットフォーム採用〈CELLレグザ〉

Cell Broadband Engine

ニャンダロー:10月のCEATEC注1で見たCELLレグザの映像は、すごくきれいでびっくりしたニャ。それに地上デジタル放送8チャンネルを約26時間分録画できるなんて注2、見忘れた番組も後からチェックできますね。

今月の先生 デジタルメディアネットワーク社 加藤 宣弘さん

加藤先生:「タイムシフトマシン」のことだね。CELLレグザに搭載している14個のデジタルチューナー注3のうち8個を専用に使っているんだ。

ニャ:それと、CELLレグザに世界で初めて採用されたCELLプラットフォームに搭載されているCell Broadband Engine注4(以下、CELLプロセッサ)も、スーパーコンピュータに使われるくらいすごいプロセッサなんですよね。CELLプロセッサは、タイムシフトCELL プラットフォーム採用〈CELL レグザ〉マシンの機能にどう関わっているんですか。

地デジ8チャンネルを同時処理

先生:CELLプロセッサは、64ビットの制御用プロセッサ(PPE: Power PC Processor Element)と8個の演算用プロセッサ(SPE: Synergistic Processor Element)から成り立っていて、CELLレグザでは、そのうちの1個を予備として、残り7個のSPEが独立した作業をしているんだ。PPEは、これらのSPEの作業のまとめ役だよ(図1)。

図1:Cell Broadband Engine(CELL プロセッサ)

ニャ:SPEが地デジの映像をつくるんですか?

先生:デジタル放送の電波は、映像・音声・番組情報など、さまざまな信号をひとまとめにして送っているんだ(TS:トランスポートストリーム)。これらをチューナーで受信した後、CELLプロセッサのSPEで分離し、取り出した映像や音声の圧縮データを元の大きさのデータに戻し(デコード)、さらに別のSPEが画像表示のための処理(表示スケーリング)を行って、みんなが見ている映像になるんだ(図2)。

図2:CELL プロセッサによる画像処理

ニャ:作業しているSPEは全部で7個ですよね。1個が表示スケーリングに使われて残りは6個。同時録画は8チャンネル。あれ!、数が合わないニャ。

先生:1個のSPEがひとつのチャンネルだけを処理するのではなく、6個のSPEが8チャンネル分の仕事を、バランスよくできるよう、PPEが作業を割り振っているんだ。これが、CELLプロセッサの特徴である同時並列処理なんだ。それと、今まではこういった一連の処理はハードウェアでおこなわれていたんだけど、8チャンネルを一度に処理できるような高性能なハードウェアは無かったんだ。CELLはひとつのプロセッサ(ハードウェア)の中で、これらの処理を、ソフトウェアを使って高速でおこなうことを可能にしたんだ。

ニャ:8画面が同時に表示されている裏では、そんな大変な作業がおこなわれていたんですね。

先生:番組表を見てもらうと、各チャンネルのサムネイル画像が動画になっているよね。これもCELLプロセッサの仕事のおかげなんだ(図3)。

図3:CELL レグザ番組表

高画質化処理

ニャ:映像がきれいなことにも、CELLプロセッサは関係あるのかニャ?

先生:もちろん。例えばデジタル放送の色に関する情報は、明るさなどの情報に比べ1/4程度しか送られて来ないんだけど、CELLプロセッサは、これを復元してキレの良い画像を再現しているんだ。そのほかにも、解像度の低いインターネット動画を大画面で鑑賞できるクリアな映像に再現したり、さまざまな高画質化処理を実現しているんだよ。

ニャ:CELLプラットフォームを採用したCELLレグザは、今までのテレビの見方をすっかり変えてしまいそうですね。ますます、見たい番組が増えそうだニャ。加藤先生、ありがとうございました。

注1:
「CEATEC JAPAN 2009」アジア最大級のIT・エレクトロニクス総合展。10月6〜10日、幕張メッセで開催
注2:
録画するチャンネル・曜日・時間帯などは指定可能
注3:
アナログチューナは1個搭載
注4:
IBM、SONYグループ、東芝が共同で開発した高性能プロセッサ
CELLレグザの詳しい機能は、CELLレグザのページ(別ウィンドウで開きます)でご覧いただけます

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