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ニャンダロー:世間でも注目が集まっている3Dテレビがとうとう東芝からも発売されましたね。3Dテレビを体験してみると奥行きがあって、普段見ているものがいっそう自然に見えるのでびっくりしました。どうして3Dテレビは映像が立体的にみえるんですか?

今月の先生 ビジュアルプロダクツ社 映像開発第一部 坂本 務さん

立体視の原理

坂本先生:まず、ものが立体的に見える「立体視」について説明するとね、人間の左右の目は約65mm離れているため、目で物を見る時には、右目と左目でそれぞれ左右別の映像を見ているんだよ。それぞれの目に見える映像には微妙なズレが生じるんだ。そして、近くにあるものを見る時、目は内側に向き、遠いものを見る時には目は平行になっていて、その目の向きを輻輳(ふくそう)というんだけど、その輻輳で遠近を感じているんだ。左右の見ている映像のズレと輻輳で空間の奥行きや立体感が得られるようになるんだよ。(図1)

ニャ:それで普通のテレビは立体的に見えないのですか?

先生:通常のテレビの場合は、まったく同じ映像が左右の目に同時に入ってくるため、のっぺりとした平面にしか見えないんだよ。映像を立体的に見せるためには人間の目と同じように、右目用、左目用と2つのカメラで左右別々の映像を撮影したものをテレビに表示して、それぞれの目に切り分けて見せる必要があるんだよ。

図1:3Dメガネの仕組み

3D用のメガネの仕組み

ニャ:そこで登場するのが3D用メガネですね?昔、映画館で3D映画を見る時は赤と青のメガネをかけていたけど、あのメガネとは違うんですね。

先生:赤青のメガネは色を変えて、それぞれ右と左で違う映像をみせている仕組みなんだけど、東芝は左右のシャッターをテレビからの赤外線信号で同期させて切り替えるアクティブ・シャッター方式のメガネを採用しているんだよ。このメガネは両目にそれぞれ液晶パネルが付いていて、左右交互にテレビの映像表示と同期し、開閉を繰り返して、どちらかは必ず閉じているんだ。

ニャ:そうなんですか?テレビを見た時にメガネをかけたけど、シャッターが開閉しているなんて全然わからなかったです。

先生:開閉するといっても、かなりの高速なので、シャッターが開閉しているという感覚はないんだよ。3D映像は3D専用として撮影された左右別々の映像で構成されていて、左目用の映像が表示されている時には、左目だけにその映像が見えるように3Dメガネの右目のシャッターが閉じ、左目のシャッターが開くんだ。右目用の映像が画面に表示されたら、右目用の映像が右目だけに見えるように左目のシャッターが閉じ、右目のシャッターが開くという仕組みなんだよ。このように左右別々の映像を見せることで、立体的に見えるんだよ。

ニャ:どのくらいの速さでシャッターは開閉しているんですか?

図2:3Dメガネの仕組み

先生:テレビの映像は1秒間に60回画像が切り替わることで滑らかな動きのある映像として見られるから、3Dの映像の場合、右目、左目と交互にそれぞれの画像を表示することになり120回画像が切り替わるんだ。(図2)そして、右目の映像と左眼の映像それぞれの分離をよくするために、その間にバックライトを消して、黒の映像をはさむので、240回切り替わるんだ。

ニャ:どうして右目用と左目用の映像の間に黒の映像をはさむんですか?

先生:液晶は書き換え速度が決して高速ではないので、右目と左目の映像が混ざらないようにするための工夫が必要なんだよ。

ニャ:なるほど、3Dテレビの仕組みがだんだんわかってきたけど、3Dで映像を見たくても、あまり3Dのコンテンツがないですよね。

先生:そうだね。3D対応製品が増えている中、3Dコンテンツは不足しているのが現状なんだよ。でも、東芝の3Dテレビの中にはこれまでの2Dコンテンツを3Dに変換して高精度の3D映像として見る機能が搭載されているものもあるんだ(2D3D変換機能)。

ニャ:昔、デジタルビデオカメラで撮影した小さい頃からの成長記録や楽しい旅の思い出などのホームビデオも3Dで楽しめるんですか?

先生:そうだよ、それに3Dテレビといっても、2Dの映像は普通に見ることが可能なんだよ。

ニャ:3Dテレビは3Dしか見られないものだと勘違いしていました。先生、今日はどうもありがとうございました。

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