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世界初のDVDプレーヤー

DVD規格統一化のリーダーとして活躍。
「火の見やぐら」は、スリムなDVDプレーヤーに姿を変える。

世界初のDVDプレーヤー

1996(平成8)年11月、当社は世界初のDVDプレーヤー「SD-3000」を発売した。DVDの開発プロジェクトがスタートしたのは1994(平成6)年で、当時はVHSタイプのビデオデッキが市場を占めていた。画質の優れたレーザーディスクも、カラオケでは一時代を築いたが、直径30cmの両面で映画1本分程度の記憶容量だった上、アナログ映像だった。

当社が提案したDVD(当時はSD)は映像も音声もデジタルで、CDと同じ12cmサイズに映画1本を収録できる上、高画質、高音質、多機能を実現するという画期的な規格だった。12cmディスクに映画などを長時間記録するには、ディスクそのものの高密度化と映像を圧縮するための技術(MPEG2)が不可欠であった。

幸い放送に応用できるMPEG2エンコーダーが開発され、さらにコンテンツを揃えるため、ハリウッドのタイム・ワーナー社と連携を図り、データ量をギリギリまで減らしながらハリウッドのプロに納得の得られる高画質レベルを探る、MPEG2の圧縮テストを繰り返した。

このほかにもハリウッドからもう2つの要求があった。それはディスクの価格(1タイトル20ドル以下)と、ハリウッド制作の映画を90%カバーするため、ディスクの片面を135分収録可能にすることだった。これらの実現に向けて製造性に優れ、さらに高密度化が実現可能な厚さ0.6mmのディスク2枚を貼り合わせ、CDと同じ1.2mm厚にする方法を提案した。

また、独自の方式を実証するため早速試作機の製作を行い、同時に米国ワーナーミュージックと東芝EMI(現:株式会社EMIミュージック・ジャパン)の協力を得てディスクの試作もスタートした。試作機はプリント基板を何枚も積み上げたもので「火の見やぐら」と呼ばれた。常に動作が安定していたわけではなかったが、圧倒的な「高画質」とドルビー5.1チャンネルサラウンドで、世界の映画会社、コンピューター会社、報道機関などに鮮烈な衝撃を与え、国内関連業界にもデモンストレーションを行った。全社一丸でDVD規格統一へ邁進(まいしん)する姿勢を強くアピールした。

当社によるDVDの規格統一化は、業界のコンセンサスを得て力強く前進した。その後も当社のリーダーシップのもと、各社のアイデアが付加されDVDフォーマットとしてまとめられ、極めてスリムなDVDプレーヤーの第一号機「SD-3000」として登場したのである。

2004(平成16)年、BSデジタル放送に続き、テレビの地上デジタル放送が始まった。本格的デジタルハイビジョン映像時代に対応する新世代光ディスクとして、東芝が提唱するAOD(アドバンスト・オプティカル・ディスク)も、DVDフォーラムの承認を得て歩き始めていた。

試作機1号火の見やぐらの写真
試作機1号 火の見やぐら

試作機2号 ヴァンガードの写真
試作機2号 ヴァンガード

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