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世界初の大幅IC化カラーテレビ

故障が少なく、省電力で安定した画面で話題。
エレクトロニクスの最新技術を結集したカラーテレビ。

世界初の大幅IC化カラーテレビ20C60の画像

IC(集積回路:Integrated Circuit)は1959(昭和34)年米国TI社のジャック・キルビーにより発明された。キルビー特許のポイントはシリコン結晶中にトランジスターや抵抗、コンデンサーなどの部品を作り、結晶そのものが回路機能をもつことである。このIC技術の根幹は、実は米国フェアチャイルド社が開発したプレーナ型トランジスターにあった。そしてプレーナ構造(平面という意味)を実現させた技術革新(シリコン酸化膜形成と不純物拡散)が今日のエレクトロニクス発展になくてはならない小型、高性能、高信頼性のIC開発への道を拓くことになる。

当社は1959(昭和34)年に日本初のトランジスター式テレビ(白黒)をいち早く完成させた。カラーテレビへのIC導入も他社に先駆け、1969(昭和44)年、自動調整(AFT)回路からスタートさせた。続いて音声回路用や色信号復調回路用ICを開発し、テレビのIC化を積極的に推進した。そして1971(昭和46)年、一挙に11個のICを採用した世界初の大幅IC化カラーテレビ20C60を完成させた。

IC化とは全てがICではなく、ICとトランジスターが混在しているという意味である。IC化した回路はチューナー、出力部、電源部、水平発振および増幅、映像増幅の一部を除いた部分で、使用したICは全てバイポーラ形半導体である。このテレビは大幅なIC化を行っただけでなく、ブラウン管には直射光を受けても白けないブライトロンを組み合わせ、スイッチ1つで自動調整になるユニオートシステムを採用した。また新開発のパワートランジスター2SC1172によって水平出力と高圧発生を一本化させている。

IC化による特長は従来の個別部品から得ることができなかった高性能回路をテレビに採用でき、回路部品を大幅に削減できたことである。これにより、はんだ箇所も激減し信頼性が向上した。回路スペースが縮小され印刷基板は回路機能別にモジュール化し、コネクターで着脱可能になっている。さらにシャーシのコンパクト化によりキャビネットの奥行きが40mm縮小された。テレビ各機種間での回路の標準化と手作業組み立てが少なくなり製造工程の省力化が可能となった。

エレクトロニクスの最新技術を取り入れ完成したIC化カラーテレビは故障が少なく、消費電力がわずかで、安定した画面が見られるなど、全ての点でいままでにないレベルの高い品質を実現した。

オールトランジスターCTV
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東芝深谷工場ロビー
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