Japan

トップページ > 学ぶ(ヒストリー・サイエンス) > 1号機ものがたり > 日本初の電気冷蔵庫

日本初の電気冷蔵庫

国産第1号の家庭用冷蔵庫は、内容量125L、重量157kg。
金庫を思わせる堂々たる風格の立ち姿。

日本初の電気冷蔵庫

電気冷蔵庫は家電製品のなかでも歴史は古く、圧縮式の冷凍方式を世界で最初に開発したのは1834(天保5)年で米国の発明家パーキンスである。日本で初めて冷凍機を用いて氷を作ったのは1870(明治3)年で、現在の東京大学で高熱の福沢諭吉のために少量の氷を製造したことに始まる。これはアンモニア吸収式冷凍機で、実験室用のものであった。

現在のような家庭用電気冷蔵庫は1918(大正7)年、米国ケルビネーター社によって世界で初めて製造販売された。日本における電気冷蔵庫の歴史は1923(大正12)年、三井物産が初めて輸入した時から始まる。1927(昭和2)年、当社のエレクトロニクス事業の前身である東京電気が米国GE社製を三井物産経由で輸入販売しつつ、同時に国産化をした。また1929(昭和4)年、重電事業の源流である芝浦製作所が研究開発を始め、1930(昭和5)年、国産第1号の家庭用冷蔵庫(SS-1200)が芝浦製作所の東京工場(現:JR大井町駅前)で完成した。

この冷蔵庫は米国GE社製をモデルに研究開発したもので、容積は125L、重量157kgと金庫を思わせる堂々たる風格であった。密閉型首ふりシリンダー圧縮機と凝縮器および制御装置がキャビネットの上に露出したモニタートップ型が特徴である。圧縮機構は1/10馬力の4極単相誘導電動機が使用され、3本のスプリングによって密閉ケース内に支持され、騒音や振動を抑える構造になっている。また圧縮機内の冷凍機油に冷媒が溶け込むのを防止する加熱手段を設けた発明が施された。米国GE社から出向中の役員に「日本の技術力では、開発は無理である。」と言われたが、藤島亀太郎等の努力により国産化に成功した。

その後、幾多の検討を重ねて1933(昭和8)年、芝浦製作所が純国産電気冷蔵庫として発売を始めた。この頃は「電気冷蔵器」と呼ばれ、少し遅れて日立、三菱も販売するようになった。

当時、冷蔵庫といえば氷で冷やすのが一般的だったが、その氷冷蔵庫を持っている家庭も少なかった時代に当社が発売した冷蔵庫の価格は720円で、庭つきの家が一軒買えるくらい超贅沢品であった。

1935(昭和10)年には、圧縮機や凝縮器をキャビネットの下部に納めたフラットトップ型冷蔵庫が 発売され、この頃から「電気冷蔵庫」という呼称が定着していった。食品保存と製氷ができる電気冷蔵庫の機能は日本人のライフスタイルを大きく変え、今では除菌・脱臭をしながら鮮度を長持ちさせたり、野菜を生のまま冷凍できるなどさらに便利な機能を搭載している。

芝浦電気冷蔵器カタログ
芝浦電気冷蔵器カタログ

SS-1200のコンプレッサ構造図
SS-1200のコンプレッサー構造図

関連リンク

1号機ものがたり一覧へ

学ぶ(ヒストリーサイエンス)トップページ

東芝未来科学館 〒212-8585 神奈川県川崎市幸区堀川町72番地34 スマートコミュニティセンター(ラゾーナ川崎東芝ビル)2F

このページのトップへ